企業の買掛金は、仕入先に支払う必要がある短期負債(仕入先への支払い義務がある請求書など)を表します。買掛金部門は経費精算書や請求書を処理し、支払いを確実に行う責任を負います。買掛金(AP)は、組織の貸借対照表にある負債の部の主要な勘定科目です。

会計の分野で、買掛金は売掛金(AR)と逆の働きをします。

重要なポイント:

  • 買掛金は、組織の短期負債を表します。
  • 買掛金管理チームは、確立されたポリシーとワークフローに従って、発注書や請求書を処理を処理します。
  • 短期買掛金合計は、貸借対照表および総勘定元帳の主要な勘定科目です。

ビデオ: 買掛金と売掛金

買掛金の説明

まず、いくつかの基本事項を理解しましょう。

買掛金と売掛金

買掛金は、債権者や仕入先に対する短期的な債務の形で企業が支払い義務を負う金額を表し、売掛金は、顧客、ディストリビューター、パートナーなどの債務者から受け取る予定になっている資金です。

買掛金の種類

経費、短期融資の返済、および経費精算はすべて、貸借対照表に買掛金として記載されます。買掛金と見なされない主な負債の1つは給与で、これは別の勘定科目に記載されます。

買掛金と仕入債務

買掛金と仕入債務は同じものであると説明される場合があります。ただし、厳密には、仕入債務は、ビジネスに提供される在庫の未払い額を記述するという点で買掛金のサブセットです。

買掛金が重要な理由

基本的に、買掛金は企業の負債の大部分を占めます。買掛金を管理する際にベストプラクティスに従わないと、大きなコストがかかる場合があります。一部の仕入先契約には、請求書の支払い遅延に対する手数料の段階的な増額が含まれています。滞納すると、仕入先からの商品やサービスの受け入れが遅れる場合があります。請求書の支払いが常に遅延することは、キャッシュ・フローに問題があることを示す場合もあります。

買掛金ワークフロー

組織が請求書および関係書類を受け取る承認プロセスは、「買掛金ワークフロー」と呼ばれます。以前から買掛金プロセスは手作業で行われており、多くの小規模企業や個人事業主は今でもこの方法を使用しています。しかし、大量の請求書を処理する組織は、おそらく、買掛金自動化システムを導入して、形式的なワークフロー・プロセスの簡素化、ポリシーの確実な遵守、および監査の簡単化を実現しています。

買掛金を記録する方法

財務チームは、従業員の経費精算書、または商品やサービスに関する請求書や発注書の原本を受け取ると、それらを経費として総勘定元帳に記入します。権限のある職員が経費を承認し、契約の支払い条件(30日以内や60日以内など)に従って支払いを発行すると、会計チームがその経費を支払い済みとして記録します。

買掛金の例

事実上すべての企業に経費があります。レストランは、多数の仕入先から食品在庫を注文する必要があります。一般的な運用コストには、賃料、水道光熱費、および保険料が含まれます。医療業務では、専門の清掃会社に費用をかけ、リース機器および法律顧問に資金を費やす場合があります。給与を除き、基本的に企業が請求書を受領して支払いを行う場合は買掛金として処理します。

買掛金の役割

買掛金管理チームは、契約条件に従い、適切なタイミングで、経費精算書および当初請求書を記録し、発注書を処理します。この部門は、経費精算書と発注書に関係書類が含まれていて、それらが、組織のポリシーや地域、業界、国の規制を遵守していることを確認する責任を負います。支払いが発行されると、チームは支払いを記録します。買掛金チームは、企業の負債全体の報告とキャッシュ・フローの管理において重要な役割を果たします。

買掛金プロセスとは

請求書または発注書の原本を受け取ったら、買掛金部門の担当者がそれを確認し、すべての詳細が正確であり、ポリシーに準拠していることを確かめます。誤りの可能性の確認に加えて、確認プロセスでは、不正の兆候がないか、請求書の重複がないか、仕入先の条件に従って、請求が予定どおりに処理されているかの確認が行われます。

買掛金は経費か

買掛金は経費に該当します。一般的な経費には、賃料、広告費、消耗品費、水道光熱費、従業員の出張費の精算などがあります。

買掛金回転率とは

買掛金回転率は、請求に対する組織の支払いが迅速かどうかを示す、会計の流動性の目安です。買掛金の回転率が高い場合、組織が請求書や経費精算書に対して迅速に支払いを実施していることを示します。一方、買掛金回転率が低い場合、支払いが遅いことを意味します。

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買掛金管理

組織の規模に応じて、買掛金管理チームは1人または複数人で構成されます。チームが複数の従業員で構成される場合、通常、マネージャーが部門の円滑な運営を担います。

日本企業では経理部の支払い担当がこの業務を担うことが多いです。

買掛金のスキル: 買掛金チームのメンバーは、強力な組織に関するスキル、分析スキル、コミュニケーションのスキルを持っていて、細部に気を配ることができ、買掛金自動化ソフトウェアを含むコンピュータを適切に使用できる必要があります。

買掛金ソフトウェア(またはベンダー)の選択

買掛金自動化システムの選択は、戦略上の意思決定に該当します。評価には、買掛金部門の関係者を含むすべての利害関係者と組織のCFOを含める必要があります。考慮事項には、買掛金自動化ソフトウェアが、組織内にある他のシステムのデータおよび業界やサプライチェーンにある他のシステムのデータをどの程度適切に処理およびやり取りできるかが含まれます。CFOは、買掛金自動化ソリューションをERPシステムとどの程度適切に統合できるかを評価する必要があります。買掛金自動化ソリューション・プロバイダーがERPベンダーと提携しているか、互換性と目的の自動化レベルを実現する機能を保証する何らかの認証または検証を受けていることが理想的です。