業務指標および主要業績評価指標(KPI)により、企業は自社の業務および戦略の状態を測定できます。どのKPIを追跡するか、およびそれらが業務の健全性について何を示すかを学習します。

業務指標とは

業務指標は、企業のパフォーマンスを測定する指標です。これらの数値は、生産やセールス・コールなどの主要なプロセスのスナップショットを示します。

業務指標の追跡は、これらのプロセスを会社がどの程度順調に実行しているかを示します。そのデータによって、効率性、生産性または品質などの測定が可能になります。生産であれば、1日または1週間当たりで製造される商品数などが考えられます。セールス・コールであれば、従業員当たりの1時間当たりのコール数などが考えられます。カスタマ・サービスであれば、問題が最初の試行で解決される頻度などが考えられます。

要点のまとめ:

  • 企業には業務指標とKPIの両方が必要です。
  • KPIを目標と比較することで、業務パフォーマンスを評価します。
  • ダッシュボードによって、企業活動の効率性が簡単に確認できるようになります。

業務KPIとは

業務の主要業績評価指標(KPI)は、会社が日々の作業をどの程度順調に実行しているかを示します。

多くの場合、会社は業務KPIをリアルタイムで追跡します。これらのKPIが示すパフォーマンスは、会社の競争力および収益性に影響します。業務効率性KPIは、会社がコストを管理し、時間、資材および労働に無駄がないかどうか(これが業務効率性の中心となります)を判別する方法を提供します。

戦略的KPIと業務指標の違い

指標とKPIは混同されがちですが、同じものではありません。指標は、会社が自社のパフォーマンスを理解し改善につなげるなどのために注視するなんらかのデータを指します。KPIは、組織にとって特に関心のある指標に特化したカテゴリであり、通常は明確な目標を伴います。指標では必ずしも目標は伴いません。すべてのKPIは指標ですが、すべての指標がKPIとは限りません。

具体的には、業務指標では企業に関するほぼリアルタイムのフィードバックが提供されますが、戦略的KPIでは大局的な目標に向けた進行状況が時間の経過とともに示されます。企業は両方を注視する必要があります。業務指標は、多くの場合、会社が挑戦を続けるために重要なプロセスに結び付けられています。特定の業務指標が、上級管理職およびエグゼクティブが注目する戦略的KPIに結び付けられることもあります。その中には、就業者の雇用、商品の生産、顧客への注文の配送などがあります。

戦略的KPIは、会社がその長期戦略を実行し変更してゆくのに伴い、よりゆっくりと変化します。変化は、数四半期または数年経過して初めて明らかになる場合もあります。

業務指標の追跡が重要な理由

業務指標の追跡は、企業にとって重要です。それらは、中核となる業務がその時にどのように機能しているかを示します。業務部門にとって最も重要なKPIが主要な問題を明らかにすることで、会社はそれを迅速に修正できます。

傾向が思わしくない場合、部門管理者は理由を理解するために、より深く掘り下げることができます。そのうえで、問題を解決するために変更を加えることができます。業務指標が好ましい場合、業務管理者は、そうさせているものをさらに推進できます。これにより、事業の効率性および収益性を高めることができます。

業務パフォーマンスを評価する方法

4ステップのプロセスを使用して、業務パフォーマンスを評価します。

  1. 業務にとって意味のあるKPIを選択します。それらを業務施策のダッシュボードに集めると、手早く表示できます。
  2. 現在のパフォーマンスを確認します。
  3. それらを目標と比較します。このパフォーマンスは目標に達していますか?
  4. NetSuite ERP’s commerce-focused dashboard
    販売に焦点を当てたNetSuiteのダッシュボード
  5. 答えがNoの場合は、より深く掘り下げます。業務のどの側面が低パフォーマンスであるかを見つけます。

『Business Performance Management』の著者であるAndy Neely氏は、5つの主要な領域(品質、速度、柔軟性、信頼性、コスト)がビジネス・パフォーマンスに影響すると結論付けています。Neely氏は、これらの領域はサプライ・チェーンや政府などの分野での評価の指針となる可能性があると述べました。

最も有名な評価手法は、バランス・スコアカードと、目標と成果指標(OKR)です。

バランス・スコアカード

最もよく知られている評価ツールは、バランス・スコアカードです。これは、David Norton氏とRobert Kaplan氏が1992年に導入したフレームワークです。ビジネスの4つの領域(学習と成長、プロセス、顧客、財務)に注目し、会社は業務指標を使用して、これらの領域のパフォーマンスを定量化できます。

目標と成果指標

目標と成果指標(OKR)は、近年、代替手法として一般的になっています。OKRは、1950年代にPeter Drucker氏が目標管理のコンセプトに基づいて考案しました。Intel社はこれを1960年代後半にOKRに統合し、Google社はその歴史の早い段階でこのシステムを採用しました。それ以来、OKRの使用はテクノロジ業界で広がっています。

OKRを使用して、企業は自社が目指すところを示すターゲット(目標)を設定します。数値ではなく、買収による成長のようなテーマを使用します。成果指標は、目標を達成するために必要な測定可能な結果です。たとえば、5つの買収目標を識別するなどです。

イニシアチブは、成果指標につながる作業です。たとえば、イニシアチブには、買収目標を調査するチームを設定することなどがあります。

部門別の主要な業務指標

部門管理者は、主要な業務指標を使用して客観的にパフォーマンスを評価できます。各業界および部門は、業務パフォーマンスを測定するために、作業に関連する様々な指標に注目します。

指標のデータは、管理者が早期に問題を発見して修正するために役立ちます。適切な指標を使用することで、より適切に意思決定できます。次の業務管理指標の例では、様々な領域の最も重要なKPIに注目します。

マーケティングオペレーションのKPI

マーケティング担当者は、KPIを使用して、潜在顧客および顧客に訴えかける取組みが効果的であるかを確認します。指標によって、潜在顧客を引き付けて顧客に変換するコストが示されます。マーケティングKPIでは、マーケティング部門がビジネスに付加する価値も定量化します。

マーケティングオペレーションは、マーケティング部門の活動のことです。しかし、マーケティングオペレーションはチーム内の機能でもあります。その役割では、テクノロジを管理し、チームのプロセスを調整します。マーケティングオペレーション担当者は、プロジェクト・マネージャと同様に行動します。

クリック単価(CPC)

オンライン広告において、会社のクリック報酬型広告をユーザーがクリックしたときに、広告主が平均でいくら支払うかを示します。

クリック単価 = 広告キャンペーン原価(ドル) / クリック数合計

CPCの例: 掃除機メーカーが検索エンジンで広告キャンペーンを実施します。この会社は、"最高の電気掃除機"という用語を検索する人々をターゲットとします。この会社は、その広告を行うために1,000ドルを支出します。およそ650人がその広告をクリックします。

CPC = 1,000ドル / 650 = 1.54ドル

獲得当たりのコスト(CPA) / 顧客獲得コスト(CAC)

このKPIは、新規顧客を取得するためにいくら支出するかを測定します。顧客は、購入した人またはその他の行動(フォームへの入力など)を取った人と定義できます。CPAは、購入者当たりのコストに注目します。CPCは、ユーザーが広告をクリックしたかどうかのみ(その後の行動ではなく)を測定します。

獲得当たりのコスト = 広告キャンペーン・コスト / 新規顧客の合計数

CPA/CACの例: 予算策定ソフトウェアを販売する会社が、10,000ドルかかるオンライン広告キャンペーンを実施します。広告をクリックした合計5,000人のうち、3,250人がソフトウェアを購入したとします。

CPA = 10,000ドル / 3,250 = 3.08ドル

NetSuite ERP’s commerce-focused dashboard

広告費用対効果(ROAS)

これは、広告に支出する1ドル当たりの収益がいくらかを示します。キャンペーンごとにROASを追跡すると、どの広告およびキャンペーンが最適な結果をもたらすかがわかります。ROASのターゲットは、利益率およびコストによって異なります。一般的には、広告に支出する1ドル当たりで、少なくとも4ドルの収益が生み出されることを目標とします。

広告費用対効果 = 収益 / 広告コスト

ROASの例: 小売業者が、電子メールおよびクリック報酬型広告を使用してセーターをプロモーションします。このキャンペーンに40,000ドルかかります。これには、スタッフの給与や広告表示などのコストが含まれています。クリックを追跡することによって、この小売業者は顧客の購入がセーターとその他のアイテムで280,000ドルになることを確認したとします。

ROAS = 280,000 ドル / 40,000 ドル = 7

回収期間

このKPIは、新規顧客の獲得で支出した金額(前述の顧客獲得コスト)を回収するためにかかる月数を定量化します。回収ポイントに達すると、収支が合います。Software-as-a-Service (SaaS)企業はこの指標を頻繁に使用しており、この回収ポイントに迅速に到達することをすべての会社が目指しています。

回収に到達するまでに長時間かかる場合、CACが高すぎるか、顧客当たりの収益が低すぎます。これは、それらの数値を正しい方向に動かすために変更を加える必要があることを示しています。

サブスクリプションベースの会社の場合、計算式は次のとおりです。その他の会社の場合、顧客生涯価値および関係の長さ(月数)を年次繰返し収益および12か月のかわりに使用します。

回収期間 = CAC / [(顧客当たりの年次繰返し収益 / 12か月) x 総マージン]

回収期間の例: ビデオ・ゲームのプラットフォームが、新規顧客の獲得に100ドルを支出します。顧客は、サブスクリプション料金とゲーム内購入で、1年に平均250ドルを支出します。この会社の総マージンは75%です。

回収期間 = 100ドル/[(250/12) x 0.75] = 6.4か月

マーケティングに起因する顧客パーセンテージ

マーケティングに起因する顧客パーセンテージは、新規ビジネスがどの程度マーケティングに直接起因しているかを示します。マーケティングによって開拓されたリードとして始まった新規顧客の比率を測定します。この数値では、マーケティングの成功を電話勧誘などの手法と比較します。

マーケティングに起因する顧客パーセンテージ =
マーケティングに起因する顧客数 / 顧客数合計 x 100

マーケティングに起因する顧客パーセンテージの例: あるコンピュータ製造会社では、マーケティング部門および営業チームが積極的に活動しています。その会社のCRMソフトウェアは、各顧客がどのようにしてパイプラインに入ったかを記録します。年間で、マーケティングを介して3,500件の新規顧客が獲得されます。別の11,750件は営業からです。新規顧客の合計数は15,250件です。

マーケティングで獲得した顧客パーセンテージ = 3,500/15,250 = 23%

小売業務のKPI

小売業者は、売上、在庫、価格設定および収益性のKPIを追跡します。これをリアルタイムで行うと、問題を迅速に発見するために役立ち、不要なコストや無駄な時間を回避できます。

この記事では、変化する市場勢力にどのように小売業者が業務を適応させているかについて学習します。

在庫回転率

このKPIは、小売業者の在庫管理がどの程度良好であるかを測定します。この率は、小売業者の在庫が1年間に何回置き換わるかを示します。これには製品コストおよび保存可能期間が影響します。たとえば、牛乳は新車よりも回転率が高くなります。しかし、低い回転率は在庫または価格設定の問題を示している可能性があります。(在庫管理のKPIおよび指標の詳細は、このガイドを参照してください。)

在庫回転率 =
(売上原価 / [(期首在庫 + 期末在庫) / 2]) x 100
または
在庫回転率 = [(平均在庫評価額 / 売上原価) x 365] x 100

在庫回転率の例: 楽器店の年間の売上原価が850,000ドルでした。期首在庫は2百万ドルでした。期末在庫は500,000ドルでした。在庫の68%を回転させました。

在庫回転率 = 850,000ドル / [(2,000,000ドル + 500,000ドル)/2] x 100 = 68%

セルスルー率この指標は、1か月で在庫がどれくらい販売されたかを供給者からの購入量のパーセンテージとして示します。この数値は、在庫水準が高すぎるか低すぎるかを小売業者に示します。高いセルスルー率は、価格が低すぎることを意味している可能性もあります。これは、ユニット・ベースまたはドル・ベースで計算できます。

セルスルー率 = (1か月の売上/月初在庫) x 100

セルスルー率の例: 自転車店で、月初に200台の在庫がありました。50台の自転車を販売しました。

セルスルー率 = (50 / 200) x 100 = 25%

平均オーダー額/平均購入額

この数値は、顧客が1回の購入でいくら支出するかに関する情報を小売業者に示します。小売業者は、これらの洞察を使用してマーケティング、価格設定および在庫を調整できます。

平均オーダー額/平均購入額 = 総売上高 / 合計トランザクション数

平均オーダーまたは購入額の例: キャンドルの小売業者で、1か月に15,000件のトランザクションから合計350,000ドルの売上があります。

平均購入額 = 350,000ドル/15,000 = 23.33ドル

次の月に、小売業者はプロモーションを開始します。キャンドルを3本購入した顧客は、無料で1本もらえます。15,000件のトランザクションで、売上の合計は750,000ドルになりました。このプロモーションは顧客の人気を博し、購入が増加しました。

平均購入額 = 750,000ドル/15,000 = 50ドル

売上前年比

このKPIは売上が増えているかどうかを示し、会社の健全性の重要な指標として、今後の優先順位を決定するために役立ちます。

売上前年比 =
[(今年度の売上 – 前年度の同じ期間の売上) / 前年度の売上] x 100

売上前年比の例: あるホームセンターが、前年の9月に2百万ドル相当の商品を販売しました。今年の8月、ハリケーンがこの地域を襲いました。9月に、住民は損害を受けた建物を修理するために建築資材を購入しました。売上は合計で4百万ドルになりました。売上は9月に前年比100%増でした。

売上前年比 = [(4,000,000ドル – 2,000,000ドル) / 2,000,000ドル] x 100 = 100%

人事業務のKPI

人事部門は、KPIを使用して就業者の生産性および仕事に対する満足度を評価します。これらの指標は、品質および企業文化にも光を当てます。

欠勤率

このKPIは、就業者の許可されていない不就業を測定します。欠勤には、承認された病気欠勤日や休暇は含まれません。

スタッフは、家庭の問題、薬物/アルコールの問題、燃え尽き症候群または求職活動で欠勤する場合があります。部分欠勤には、遅刻、早退または休憩時間の超過が含まれます。欠勤によって、通常の業務が妨げられ、信頼が損なわれることがあります。これは文化または管理を変えることの必要性を示す場合があります。

欠勤率 = [(期間内の平均従業員数 x 欠勤した稼働日数) / (平均従業員数 x 合計稼働日数)] x 100

欠勤率の例: 製材所で、月初に75人の従業員がいました。その月に5人を雇用しました。1人の就業者が退職しました。月末には従業員は79人でした。開始時と終了時の数値を加算して2で除算した平均は77になります。

次に、その月の稼働日数を数えます。この例では22日ありました。

ここで、欠勤によって失われた稼働日数を確認します。1人の従業員が2日欠勤し、別の従業員が1日欠勤しました。3人目の就業者が、ある日、4時間早く退勤しました(8時間の稼働日の半分)。欠勤時間の合計は、3.5日です。

欠勤率 = [(77 x 3.5) / (77 x 22)] x 100 = 15.9%

超過勤務時間

多くの国には、超過勤務時間作業(標準の週間労働時間を超えた時間)に関する法律があります。

多くの分野で、給与で支払われるほとんどのスタッフに、未払いの超過勤務時間はよくあります。超過勤務時間給与の計算は複雑です。法律や労働組合協約があり、すべてが関与します。誤りを防ぐ最も簡単な方法は、給与計算ソフトウェアです。すべてのスタッフがシステムを使用して稼働時間を追跡するようにして、超過勤務時間コストが増加している場合にわかるようにします。

超過勤務時間が過大な場合は、就業者をさらに雇用する必要がある場合があります。または、これは新しいワークフローまたはクロストレーニング・スタッフの必要性を示している場合があります。

平均週次超過勤務時間 = 週次合計超過勤務時間 / 期間内の週数

超過勤務時間の例: 保険会社が500人の請求処理担当者を雇用しています。通常は、毎週10人から20人の就業者が超過勤務時間を請求しています。人事担当者が四半期の超過勤務時間を合計します。合計は784で、四半期は14週です。

平均週次超過勤務時間 = 784/14 = 56時間

保険会社は、超過勤務時間の平均が40時間を超えていることを確認します。これは、請求処理担当者を少なくとももう1人雇用することが妥当とするに足る作業があり、超過勤務時間に対して支払うよりも経済的になることを意味します。

従業員離職率

このKPIは、スタッフが退職する頻度を示します。自社の率を類似する会社の率と比較して、異常に高いかをどうかを確認します。当てはまる場合、作業環境に問題があることを示している可能性があります。高い離職率は、ワークライフ・バランスの悪さや不公平の徴候である場合があります。または、給与が競合よりも劣っている場合があります。高い離職率は、技術的なスキルを持つ人員などの主要な人員に影響する場合に特に問題です。離職率が高くない場合でも、ビジネスの典型的な採用ニーズを理解することは、人事が採用を改善するために役立ちます。

従業員離職率 =
(離職する従業員の数 / 従業員の平均合計数) x 100

従業員離職率の例: コンサルティング企業が、年間で平均360人の従業員(年初の数と年末の数を足して2で割る)を雇用していました。その年、この企業は17人のコンサルタントを失いました。

(17 / 360) x 100 = 4.7%

従業員の効率性の指標

従業員の効率性の指標では、就業者の生産性を測定します。量に注目することは、これの一部です。しかし、質も重要です。たとえば、あるサポート・デスクの就業者は、処理する電話の数が多くても問題をほとんど解決できない場合、真に効率的ではありません。

一般的な効率性のKPIには、次のものがあります。

  • タスクを完了する平均時間
  • 目標時間内に完了したタスクの割合
  • エラー率
  • 従業員当たりの収益
  • 同時タスクの量
  • 解決率

タスクを完了する平均時間について分析しましょう。

平均タスク時間 = 合計タスク時間 / 反復回数

従業員の効率性の指標の例: 特殊な機械を使用して、鋳物工場が鋳鉄品を顧客の厳密な仕様に従って作成します。この鋳物工場は、許容できる最大欠陥率を1%に設定します。

ソフトウェアによって、就業者が鋳造設備を設定するのにかかる時間が記録されます。品質標準を満たす生産実行のみが含められます。1年間で、12,000回の設定に276,000分かかります。

平均タスク時間 = 276,000/12,000 = 23分

この鋳物工場は、このベンチマークを使用して就業者の効率性を評価できます。

作業の質の指標

質は、数値に変換するのが難しい場合があります。精度が重要なジョブの場合、エラー率および欠陥率が質の測定に役立つ可能性があります。

他の役割では、雇用者が顧客、同僚、管理者および部下のフィードバックに基づいて質を判断する場合があります。会社が顧客に、友人をその人に紹介するかどうかを尋ねる場合があります。これはネット・プロモータ・スコア(商標登録されている指標)の一種です。

企業は、中間管理職担当が自分の時間とプロジェクトをどの程度適切に優先順位付けしているかによって、その作業の質を判断できます。

エラー率 = (エラー数 / インスタンス数) x 100

作業の質の指標の例: 宅配企業が、すべての荷物が正しい住所に送られるようにしたいと考えています。この会社は、運転手の質の一部を配送エラー率で評価します。3%のエラー率を許容される最大値として設定します。

ある月に、運転手が3,500個の荷物を配送します。そのうちの103個が間違った住所に送られます。そのうちの2個は、住所が間違っていて運転手の誤りではなかったため、カウントされません。

エラー率 = (101個の誤配された荷物 / 3,000個の配送された荷物) x 100 = 3.4%

つまり、この月に運転手は許容されるエラー率を超えました。

営業業務のKPI

多くの会社は、収益の実現を営業チームに頼っています。KPIは、営業部門および営業担当者がどの程度効果的に収益をもたらしているかを追跡します。

クローズ済取引年累計

この指標は、年累計でどれだけの販売が発生したかに注目します。部の管理者は、これを前年の同じ期間の数値と比較して、販売の数値が増加しているか減少しているかを判断します。年累計の数字は、ドルまたはユニットにすることができます。

クローズ済取引年累計 = 月の取引の数量または値 + 期間内の他のすべての月の取引の数量または値

クローズ済取引年累計の例: 3月の開始時点で、自動車ディーラーが販売の年累計のために、1月に販売した自動車の数を2月に販売した数に加算します。

1月に販売した120台 + 2月に販売した175台 = 年累計で販売した295台の自動車

顧客数

これらの指標は、市場の潜在的な大きさ、または既存の顧客が自社との取引を停止する率を示します。

顧客ベース は、会社の現在の顧客数を示します。現在の顧客数は簡単にカウントできます。次に、現在の顧客の特性に注目して、地理およびその他の属性によってターゲットを定義します。これには、調査といくつかの想定が必要です。プロセスは製品および業種によって異なるため、この指標には1つの計算式はありません。

顧客数の例: レストランが2店舗目を検討しています。現在の店舗には、主に半径10マイルの範囲から来客があります。このレストランを利用する頻繁が高いのは、子供のいる収入80,000ドル以上の家族です。この事業では年間で約37,000人の食事客にサービスを提供し、これは半径10マイル内の人口185,000人の約20%です。

オーナーは、最初の店舗の半径10マイルと重ならない近隣地域の人口調査および学区データに注目して、2店舗目の場所を選択します。重視しているのは、主に中産階級の若い家族が住むある地域で、そこの半径10マイル内の人口は225,000人です。最初のレストランの20%という基準を適用すると、潜在的な顧客ベースは45,000人です。

顧客解約・レート: これは、特定の期間で顧客が会社との取引を停止する率です。これは、サブスクリプション・ビジネスにとって重要な指標です。

この計算式では、期間中の新規顧客への売上はカウントしません。現在の顧客の減少を測定します。

顧客解約・レート = [(開始時点の顧客数 – 終了時点の顧客数) / 開始時点の顧客数] x 100

この計算に、ドルでの収益を使用することもできます。

顧客解約・レートの例: あるワイン・レストラン会社の顧客は、月初に1,500人、月末に1,350人でした。

解約・レート = [(1,500-1,350)/1,500] x 100 = 10%

商談数

このKPIは、典型的な購入者の特性を満たすアカウントまたは人の合計数です。従業員は、通常、適格かどうかを判断するためにリードとやり取りする必要があります。

営業担当者は、潜在的な顧客がその製品を必要とし、それに関心があるかどうかを尋ねます。それはぴったりですか。たとえば、複雑さとコストは、リードの予算と受入能力に対して妥当ですか。その製品によって購入者のなんらかの問題が解決しますか。これらのいずれかに対する答がいいえの場合、リードは適格ではなく、アカウントは商談ではなくなります。

商談数を計算するには、パイプライン内の適格なリードを合計するか、適格なリードから不適格なリードを差し引きます。

商談数の例: 大規模建物のセキュリティ・システムを製造する会社の営業部の管理者が、各担当者のパイプラインに注目します。この管理者は、ファネルの上部近くにある合計4,000件のアカウントを確認します。

そのうちの3,800件は、次の6か月間に建物の着工を計画しています。これは典型的な購入者プロファイルです。その中で、3,730件の建築プロジェクトに10百万ドル以上の予算があります。しかし、高度なセキュリティを必要としているのは3,660件のみです(それ以外は不適格です)。

商談 = 3,800 – 140 = 3,660

リードの商談化率

この指標は、リードの合計を適格なリードと比較します。この数値は、マーケティングが適切な顧客をターゲットとしているかを示します。また、購入見込の薄いリードが営業ファネルを妨げているかどうかも示します。

リードの商談化率 = (商談の合計/リードの合計) x 100

リードの商談化率の例

業務用エスプレッソ・マシンを製造する会社で、Webサイト上のフォームに入力してパンフレットを請求した人の250件のインバウンド・リードが営業ファネルにあります。別の175件のアウトバウンド・リードがあります。営業担当者がこれらのアカウントに電話すると、詳細を知りたいということでした。

評価プロセスにおいて、リードのうちの90件には、17,000ドルを超える価格は支払えないことがわかりました。別の30件は、カウンター・スペースが不足しています。残ったのは、マシンの購入を計画していて購入者プロファイルに合致する、335件の適格なリードまたは商談です。

リードの商談化率 = (305 / 425) x 100 = 71.8%

リード変換率

このKPIは、取引となったリードのパーセンテージを測定します。

リード変換率 = (期間内の取引数 / 期間内のリード数) x 100

リード変換率の例: 前述の例のエスプレッソ・マシン・メーカーが、305件のアカウントに対してデモおよびエスプレッソの試飲を実施します。これにより、そのうちの212件が購入します。

リード変換率 = (212 / 335) x 100 = 69.5%

ロジスティクス業務のKPI

ロジスティクス管理者は、KPIを使用して主要なプロセスの効率性を測定します。これには、運送、倉庫業務、流通、配送など、サプライ・チェーンの様々なステップが含まれます。

配送時間

注文を顧客に迅速に届けることが重要です。注文から配送までにかかる時間を知ることが最初のステップです。会社はこの情報を使用して予定配送日を示すことができ、これは顧客がそのアイテムを購入するかどうかを決めるのに役立ちます。

今後、会社は期日納品(OTD)を追跡する必要があります。これは、約束された時間に到着する注文の数を測定します。

期日納品 = (期日どおりの注文の数 / 注文の合計数) x 100

配送時間の例: アフターマーケット自動車部品製造会社が、注文を3日以内に配送することを約束します。その月の4,065件の注文のうち、75件が遅れます。つまり、3,990件が期日どおりです。

期日納品率 = (3,990 / 4,065) x 100= 98.2%

数値が問題を見えなくする場合があることに注意してください。たとえば、注文処理に予定よりも時間がかかりましたが、会社は製品を期日どおりに配送するためにエクスプレス配送にアップグレードしました。期日どおりの率はよいように見えますが、余分な費用は問題です。

運送コスト

出荷されるユニット当たりの運送費は、最も重要な指標です。

ユニット当たりの運送費 = 総コスト / ユニット数

会社は、この指標を製品カテゴリごとに追跡する必要があります。

運送コストの例: 家具会社がダイニング・ルーム用のテーブルとチェアを製造します。テーブルとチェアを個別およびセットで販売します。前年の226セットの配送料は118,000ドルであり、298脚のチェアの配送料は33,972ドルでした。

ダイニング・ルーム・セットのユニット当たりの運送費 = 118,000ドル / 226 = $522 ドル

チェアのユニット当たりの運送費 = 33,972ドル / 298 = 114ドル

注文精度

この指標は、注文における一般的な間違いに注目します。これには、間違ったアイテムや不足しているアイテム、住所の間違いなどがあります。間違いはコストがかかるのみでなく、顧客を失望させます。

注文精度 = (間違いのない注文の数 / 注文の数) x 100

注文精度の例: 敷物製造業者が1年に7,800件の注文を処理しました。そのうちの681件に、色、型、数量の間違いなどの精度の問題がありました。つまり、7,119件が正確でした。

注文精度 = (7,119 / 7,800) x 100 = 91.3%

生産能力稼働率

この数値は、会社が利用可能なリソース合計から運送、保管などの生産能力をどの程度使用しているかを示します。低い生産能力稼働率は無駄を表します。

生産能力稼働率 = (使用された生産能力 / 利用可能な生産能力合計) x 100

生産能力稼働率の例: ある会社の150台のトラックは、それぞれ50,000ポンドの製品を積載できます。その月に、983件の出荷の合計は36.4百万ポンド、つまり平均で約37,000ポンドでした。

生産能力稼働率 = (37,000 / 50,000) x 100 = 74%

在庫精度

在庫精度は、在庫レコードが実際に棚にあるものとどの程度一致しているかの指標です。これは、ドル建て、場所およびユニットで測定できます。それぞれ、差異を合計のパーセントとして捉えます。

在庫精度 = [1– (差異 / 報告された数値)] x 100

在庫精度の例: あるeコマース会社が実地棚卸を行います。ある特定のSKUが250ユニットあります。在庫システムによると、このSKUは273である必要があり、差異は23です。

在庫精度 = [1 - (23/273)] x 100 = 91%

IT業務のKPI

IT業務の指標は、テクノロジの問題の頻度とその期間に注目します。また、技術者が問題にどの程度迅速に応答しているかも示します。

合計チケット数vsオープン・チケット数

この指標は、トラブル報告の合計数を期間の終了時にまだ未解決の数と比較します。

合計チケット数vsオープン・チケット数 = (未解決の問題の数 / 期間中の問題の合計) x 100

合計チケット数vsオープン・チケット数の例: 企業のヘルプ・デスクが、新しいタイム・トラッキング・システムを立ち上げた月に、2,450件の電話を受けます。月末に、833件のチケットがまだオープンです。

合計チケット数vsオープン・チケット数 = (833 / 2,450) x 100 = 34%

チケット応答時間

チケット応答時間は、ユーザーが問題を報告した後、技術者が応答するまでに(自動応答を除く)、平均で待機する必要がある時間を計算します。

チケット応答時間 = 報告から応答までに経過した合計時間 / 報告数

チケット応答時間の例: 問題の量によって、ヘルプ・デスクが応答するために1分から2日かかっています。その月には、ユーザーからヘルプ・デスクへの連絡は3,487回でした。待機時間の合計は52,305分でした。

平均チケット応答時間 = 52,305分 / 3,487チケット = 15分

解決率 / 平均処理時間

これらのKPIは、技術者がどの程度の頻度で、どの程度迅速に問題を修正しているかに注目します。

解決率は、一定の期間内に解決されるチケット数を計算します。

解決率 = (修正されたチケット / 受け取ったチケット) x 100

解決率の例: サポート・エージェントが1日に78件のチケットを受け取ります。その日の終わりに、71件がクローズされています。

解決率 = (71 / 78) x 100 = 91%

平均処理時間(AHT)は、コール・センターで最も頻繁に使用されます。これは、通話と保留に費やされる時間の長さの平均に、エージェントが実行するコール後のアクションを加えて測定します。

平均処理時間 = (通話時間 + 保留時間 + コール後のタスク) / 合計コール数

平均処理時間の例: エージェントが1か月に748件のコールを処理します。合計3,304分が保留に費やされます。さらに4,920分が通話に費やされます。その後、エージェントは電話を切ると、システムでメモを作成し、その他のタスクを実行して2,992分を費やし、合計で11,216分のコール処理になります。

平均処理時間 = (3,304 + 4,920 + 2,992) / 748 = 1コール当たり15分

平均リカバリ時間(MTTR)

この指標は、IT停止の平均の長さを表します。これは、最初の報告からシステムが再度完全に稼働するまでの時間が対象です。これには、診断、修復およびテストが含まれます。

MTTR = 障害からリカバリまでの合計分数 / インシデントの合計数

MTTRの例: ある会社のネットワークが1か月に合計で803分ダウンしました。14回の停止がありました。

MTTR = 803 / 14 = 57.4分

MTTRは、平均修復時間を表すこともあります。これは平均リカバリ時間に似ていますが、修復作業が始まるまで時計は開始されない点が異なります。前述の例で、技術者が応答するのに105分、診断するのに250分かかり、修復は448分続いたとします。

平均修復時間 = 448 / 14 = 32 分

システム/テクノロジ・ダウンタイム

このKPIは、システムの信頼性を示します。システムが機能していなかった時間のパーセンテージを表します。

これの逆は稼働率であり、システムが機能していた時間のパーセンテージです。

ダウンタイム率 = (期間内のダウンタイムの合計秒数または分数 / 期間内の合計秒数または分数) x 100

テクノロジ・ダウンタイムの例: 繁忙期である休暇の買い物シーズンに、eコマースWebサイトがダウンします。7日間で、サイトは5,867秒ダウンしました。7日間は、合計で604,800秒でした。

ダウンタイム率 = (5,867 / 604,800) x 100 = 0.97%

ビジネス・ダッシュボードによるKPIおよび指標の管理

ビジネス・ダッシュボードでは、KPIが1箇所に集められます。チームは、相互に連結された業務指標およびKPIを使用して、パフォーマンスを管理および改善できます。すべてのダッシュボードに、チームの主要な戦略目標に向けた進行状況を測定する指標と、リアルタイムのパフォーマンスの指標が含まれている必要があります。

ビジネス・ダッシュボードのタイプ

  • マーケティングオペレーションのダッシュボード

    一般的なマーケティングオペレーションのダッシュボードには、顧客獲得コスト、クリック単価、マーケティングに起因する顧客パーセンテージ、トラフィック・ソース、クリック・スルー率およびバウンス・レートが含まれています。

  • 人事業務のダッシュボード

    人事業務のダッシュボードには、従業員数、欠勤、超過勤務時間記録、離職率、必要要員補充の平均時間および報酬の指標が含まれています。

  • 営業業務のダッシュボード

    ソース別リード、受注/失注率、パイプライン・ステージ別商談、平均営業サイクル期間および新規ビジネスである売上のパーセンテージを監視することで、営業活動を注意深く監視します。

  • IT業務のダッシュボード

    平均のアプリケーション・ロードまたは応答時間、アップタイム、サービスレベル契約(SLA)パフォーマンス、セキュリティの脆弱性の数および平均修復時間が含まれています。

  • ロジスティクス業務のダッシュボード

    ロジスティクスのダッシュボードは、注文精度、平均配送時間、在庫回転率、期日どおりのパーセンテージ、運送コストおよび出荷量を監視できます。

  • カスタマ・サービス業務のダッシュボード

    これには、チケット量、平均応答時間、顧客満足度、平均処理時間、最初のコールでの解決率およびネット・プロモータ・スコアが含まれています。

業務指標KPIを選択する方法

業務指標およびKPIは、会社のパフォーマンス改善に役立ちます。適切なKPIを選択することで、自社のビジネスの実態を把握して、組織がより適切に意思決定するために役立ちます。

テクノロジによりデータ収集が容易になりました。その結果、多くの会社でデータが氾濫しています。KPIは単なるデータを超えるものであることを思い出してください。これらは、ビジネス・パフォーマンスに関連する最も重要な戦略目標を示します。

ビジネスに適した業務指標を選択するためのヒント

組織は、このレポートの真の価値を実現するために、追跡する適切な業務指標を識別する必要があります。リストを絞り込むためのヒントを次に示します。

  1. KPIが戦略的ビジネス目標にリンクするようにする

    KPIを組織の最も重要な目標とリンクさせます。KPIは、最も重要なことに変化をもたらすのに役立つ必要があります。1つまたはいくつかの明確な目標を選択し、それらに直接リンクするKPIを選択します。指標によって、会社が目標に対してどのような位置にあるかが明確になる必要があります。

  2. 短期と長期の両方の目標を使用する

    当面の目標とさらに先の目標に光を当てる業務指標およびKPIを組み合せて選択します。バランスを取るために、短期と長期の両方の目標に注目します。

  3. 業種を考える

    B2B事業と消費財会社では、追跡する指標は異なります。SaaS企業は解約などのサブスクリプション指標を見守る一方、従来型の小売業者は客足や1平方フィート当たりの売上を知る必要があります。

  4. 指標で行動を促す

    人に行動を起こさせる、改善可能な指標を選択します。また、KPIを改善する調整が行われるようにします。

  5. 適切な頻度で指標を測定する

    時間、日または週ごとに業務指標を追跡します。これは、自社のパフォーマンスが改善または悪化しているかどうかを確認するために役立ちます。

  6. 主要なKPIを簡単に測定できるようにする

    追跡が難しいKPIは選択しません。データを簡単に入手できないと、スタッフがそれを推定し、不正確になる可能性が高まります。また、データ収集に過度に時間と集中が必要になり、KPIが足手まといになることがあります。

  7. 範囲と比率に注目する

    パーセンテージの改善または2つの指標間の比率の変化を目指す目標を設定します。固定された目標は、非現実的である場合や簡単すぎる場合があります。または、数値に達するとチームのコミットメントが低下します。パーセンテージおよび比率の目標では、スタッフはプロセスの改善に集中する必要があります。

  8. より広いコンテキストを示す

    コンテキストに置くことができる指標を選択します。これは、数値を評価するための基準を持つことを意味します。たとえば、営業担当者のクローズ率をチーム平均と比較します。または、今月の顧客満足度を先月と比較します。業界のベンチマークがコンテキストを示す場合もあります。これは、目標が恣意的または非現実的でないことをスタッフが確認するのに役立ちます。

  9. 数値のみでなく傾向を追跡する

    指標を使用して、会社が前進しているかどうかを確認します。時間の経過に伴う変化の方向と速度に注目します。間違った方向への動きは1回かぎりのことですか?傾向は改善に向かっている必要があります。そうでない場合は、変化が求められています。

  10. 会社のステージに適した指標を選択する

    成熟した多国籍企業は、スタートアップとは異なるKPIを追跡する必要があります。成熟した会社は、小さい効率性をターゲットとする場合があります。その規模の大きさから、大きな違いを生み出すからです。一方、スタートアップは、そのビジネスを存続できるようにする数値を注視する必要があります。

  11. 部門がKPIに当事者意識を持つようにする

    ターゲットとなる対象者にとって意味のあるKPIを選択します。財務部門には、ITと同様に、その活動に固有の指標が必要です。どの行動および指標が部門の目標に最も関連しているかについて、従業員からの意見を求めます。

  12. 単純で簡単に共有できるダッシュボードを作成する

    ビジネス・システムおよび分析ツールを使用して、KPIを1つのグラフィカル表示にまとめます。これにより、傾向を瞬時に表示できるため、従業員が理解することが容易になり、これらの数値を細かく監視する可能性が高まります。

  13. 自分のKPIとその他すべてのKPIについて組織全体で認識する

    すべての従業員が自分のKPIと会社全体にとって重要なKPIを理解するようにします。

  14. KPIをすべての指標ではなく主要な指標に限定する

    データが利用可能になると、あらゆることを追跡する誘惑にかられます。しかし、それは控えましょう。指標が多すぎると労力の価値が下がり、従業員が焦点を見失うためです。

  15. KPIのROIを測定する

    KPIの変化の価値を計算します。たとえば、Webサイトへのトラフィックが増加した結果、収益が増加したことを明らかにします。これにより、KPIはビジネスのその他の部分に結び付けられます。

  16. 徐々にロールアウトしてKPIの支持を固める

    開始時点では、従業員が、指標の導入によって作業が増えるのではないか、または会社が常に監視しているのではないかと心配する可能性があります。小さく始めて、KPIがどのように役立つかを従業員が実感できるようにします。

  17. 影響を及ぼすことができる指標のみを使用する

    従業員が制御できないKPIは設定しません。これは簡単なようですが、よくある間違いは、部門が直接影響を及ぼすことができないKPIまたはマクロ的要素に依存するKPIをターゲットにすることです。たとえば、カスタマ・サービス部門に、注文の間違いに関する苦情を減らすことを求めない、などです。

  18. データを信頼できるものにする

    データが、反映すると考えられるものを実際に反映していることを確認します。また、数値にエラーがないようにし、データ収集が一貫していることを確認します。収集エラーによるデータの異常によって誤ったKPIになる可能性があります。

  19. 将来を見るKPIと過去を見るKPIの両方を使用する

    予測に役立つKPIとパフォーマンスを測定するKPIを追跡します。将来を見る指標は、パイプライン内の商談などのデータです。過去を見る指標には、過去1年の収益性などがあります。どちらにも価値がありますが、現在のパフォーマンスを示す指標の重要性を見逃さないでください。

  20. 品質および満足度の指標を無視しない

    品質および顧客満足度に関する指標は、量に関する指標よりも収集が困難です。しかし、ビジネスについてバランスの取れた見方を持つために、会社には両方が必要です。質に関する測定には、ブランド認知度、ネット・プロモータ・スコアおよび従業員満足度があります。調査およびフォーカス・グループは、会社がこれらのアイテムを追跡するために役立ちます。

  21. 価値のないKPIを避ける

    強い印象を与えても意味のある洞察を示さない指標は追跡しないようにしましょう。価値のない指標の例は、アプリのダウンロード数です。それらのユーザーのうちの何人が支払顧客になりましたか?同様に、バウンス・レートが高い場合、ページ・ビューはあまり意味がありません。

  22. 操作可能な指標は除く

    数値の中には、簡単に操作できるために基礎となるパフォーマンスの効果的な指標とならないものがあります。セールス・コールの回数がその例です。営業担当者がこのKPIを押し上げるために意味のないコールを行う可能性があります。

  23. KPIをインセンティブにリンクさせる場合は慎重にする

    一部の分野では、支払ボーナスまたは給与増加は常に指標に結び付けられています。しかし、これが、一部の従業員による数値のごまかしにつながる場合があります。たとえば、自動車販売員が、月間目標を達成するために、月の最終日に自動車をコスト以下で販売するなどです。このインセンティブを使用するときは、慎重に検討します。

  24. システムを試す

    KPIを絞り込むためのいくつかの手法があります。TIEシステムでは、KPIを追跡可能、重要および説明可能なものに制限します。IPAも同様ですが、重要であり、潜在的な改善および権限を持つものに焦点を当てます(権限は、改善する権限が従業員にあることを意味します)。AARRR (海賊指標とも呼ばれます)は、多くの場合、新しいオンライン・ベンチャーに関連するアプローチです。これは、獲得(Acquisition)、有効化(Activation)、保持(Retention)、照会(Referral)および収益(Revenue)を表しています。

  25. 財務および顧客のKPIのみを測定しない

    売上および財務に関連するデータは最も追跡しやすく、多くの組織はKPIをこれらの領域に限定しています。しかし、他の属性がそれ以上に目標に影響する場合があります。従業員満足度、安全性、環境および品質のKPIなどです。

  26. 意図しない結果に注意する

    逆効果にならないように、KPI選択は慎重に検討します。たとえば、従業員定着率をKPIにすることで、管理者が問題のある従業員の雇用を継続しようとする可能性があります。または、金融サービス会社が支店ごとの売上をターゲットにした場合に、目標を達成するために、従業員が商品を必要としていない顧客をだまして販売します。航空会社が定時運行の増加を目指すと、荷物係が遅れたスーツケースを積み込もうとしなくなる可能性があります。次のように問いかけてください。これは別の結果を妨げる可能性がありますか?誰かがシステムの抜け穴を利用しようとする誘因になりますか?その場しのぎで済ます傾向につながりますか?協力を阻害しますか?無駄を生む原因になりますか?誰かが困る可能性がありますか?

オペレーショナル・エクセレンスとは

オペレーショナル・エクセレンスは、企業がその戦略を競合よりも一貫性を持って効果的に実行する場合です。このようなエクセレンスを求める会社は、常に改善を試みています。

オペレーショナル・エクセレンスの定義は合意に至っていません。リーン・マネジメント理論では、オペレーショナル・エクセレンスとは、企業内の全員が、価値が顧客にもたらされる仕組みを理解でき、その提供を改善するために取り組むことを指します。

その他の支持者は、オペレーショナル・エクセレンスは考え方だとしています。チームワーク、問題解決および模範的なリーダーシップが、継続的な改善を推進します。

適切なオペレーショナル・エクセレンス・システムを実装するためのステップ

オペレーショナル・エクセレンスを実装するには、最初に意味のあるKPIを確立し、次にそれらを動かす方法でビジネスを改善します。改善を推進するプロセスおよびシステムを構築します。エクセレンス推進の中心にある目標は、選択したKPIと連携している必要があります。

オペレーショナル・エクセレンスの主要なパフォーマンス指標を追跡することも重要です。変更が機能しているかどうかを示す証拠なしには、エクセレンスの追求は持続しません。ダッシュボードによって影響を評価しやすくなります。

このグローバルなコンサルティング企業Prophet社のケース・スタディは、そこで業務改善の達成がどのように進められたかを示しています。

業務指標を追跡する方法

業務指標を追跡するには、必要なすべての情報を簡単にアクセスできる形式にする必要があります。このため、すべてのデータが1箇所にまとめられていると、すべての指標を監視することが大幅に容易になります。ビジネス全体の情報を単一のデータベースで統合するERPは、多くの場合これらの指標について報告して追跡する最適な方法になります。ERPソリューションは、会計、サプライ・チェーン、CRM、人事およびeコマース・ソリューションと緊密に統合されて、様々な部門や会社全体の指標およびKPIを計算するために会社が必要とするすべてのものを提供する必要があります。

ソフトウェアによって、実際の報告および分析のほとんどを自動化することもできます。ユーザーは、追跡する指標を選択し、これらの重要な数値を表示するダッシュボードを作成できます。ERPがデータを受け取ると、これらのダッシュボードが継続的に更新されるため、企業はその進行状況を追跡し、好ましい、あるいは問題のある傾向を迅速に識別できます。

No.1クラウドERP
ソフトウェア

お問い合わせ

NetSuiteが業務KPIおよび指標の追跡にどのように役立つか

NetSuiteのクラウドベースのERPによって、組織全体にわたって業務指標およびKPIを追跡するための包括的なプラットフォームが提供されます。NetSuite財務管理を使用して、財務部門およびCFOは、繰返し収益、買掛金(AP)、売掛金(AR)、請求などの主要な財務データに対するリアルタイムの洞察を取得します。一方、NetSuite CRMでは、ネット・プロモータ・スコア、リードの商談化率、解約などの指標を生成するための主要な顧客および売上データが提供されます。指標はすべて財務の記録システムに直接結び付けられます。

製品ベースの会社の場合、NetSuiteの在庫管理ソフトウェアによって回転率や配送時間などの指標の監視が容易になり、NetSuite倉庫管理ソフトウェアは効率的な倉庫作業を確保するために役立ちます。これらのモジュールを組み合わせると、組織が顧客体験を拡張しなから、調達、配送および出荷に関連するコストの削減に役立ちます。

一方、組込みのビジネス・インテリジェンスおよび分析によってリアルタイムの洞察が提供されます。これは、役割ベース、業種ベースおよびカスタマイズされたダッシュボードで、従業員が必要とする指標およびKPIを介して行われます。

すべての企業は、規模や業種に関係なく、最も重要な業務指標に同意して、それらの追跡を開始する必要があります。それらにより、自社のパフォーマンスをより深く理解でき、部門管理者は様々なイニシアチブの成功を判別し、それを妨げている問題に対処できます。組織が部門全体で業務指標を追跡すると、データ主導型の意思決定を受け入れることができ、最終的に成功と成長の可能性が高まります。