世界社以上のお客様にサービスを提供し、日本でも約20年にわたって成長企業をサポートしてきたNetSuite。Oracleと統合し一部門となった後も、グローバルな知見と日本のローカルニーズへの深い理解をもとに、お客様の課題に寄り添ったサービスを提供し続けています。
Oracle NetSuiteの根幹にあるのは、「全員がリーダー」という考え方です。そうしたリーダーシップの醸成は、組織にどのような効果をもたらしているのでしょうか。日本オラクル バイスプレジデント NetSuite事業統括 日本代表 カントリーマネージャーの渋谷由貴に、Oracle NetSuiteのワークカルチャーについて話を聞きました。
ーーOracle NetSuiteについて教えてください。
Oracle NetSuiteは、1998年にアメリカ・カリフォルニア州で設立されました。クラウド ERPのパイオニアとして広く知られ、現在、世界での国や地域にある4万1,000社以上の企業がNetSuiteのクラウドERPを導入しています。
NetSuiteが日本でビジネスを開始してから、2025年でちょうど20年目を迎えます。2016年にOracleの一部門となった後も、グローバルな知見を活かしつつ、日本ならではの課題に寄り添ったソリューションを提供しています。
ーー日本で事業を展開するうえで、どのようなことを重視していますか?
私たちは、「クラウドERPの手軽さを活かし、日本の成長企業のビジネスリーダーのために経営課題を解決し、企業価値を最大化する」ことをミッションとしています。
具体的には、日本経済を支える約400万社の中堅中小企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援し、企業価値の向上と経済の活性化に貢献したいと考えています。これを実現するために、グローバルで培ったベストプラクティスを取り入れながら、日本のお客様特有のニーズに応えられるようにローカライズされたサポート体制を構築しています。
こうした事業の基盤になっているのが、Oracle NetSuiteが掲げる4つのバリューです。
ーー4つのバリューとはどのようなものですか?
私たちは、常に最高を目指し(Be The Best)、有言実行であり(Say What We Do and Do What We Say)、お客様に喜びを提供し(Delight our Customers)、思いやりをもって行動する(Care for Each Other and The World)ことを大切にしています。
日本でのNetSuiteのビジネス展開をリードする日本オラクルNetSuite事業統括では、「オーナーシップ」もバリューとして重要視しています。私たちは、自律的に課題を発見し、あらゆることについて自分ごととして課題を解決すべく行動できる人材を尊重しています。
ーー日本市場のニーズに沿った価値観をプラスされているのですね。
グローバルとの連携も非常に密接ですが、NetSuiteの創業者兼EVPであるエバン・ゴールドバーグをはじめとして、本社や各地域のリーダーといつでも直接コミュニケーションを取って連携できる環境でありカルチャーです。日本のお客様のニーズを本社に伝え、製品開発に反映させる一方で、グローバルの優れた事例を日本市場に展開する。このように、ローカルとグローバルの最適なバランスを取りながら事業を推進できることは私の大きなやりがいの一つです。
ーーOracle NetSuiteを象徴するカルチャーはありますか?
「全員がリーダー」と考え、マネージャーだけではなく、全てのメンバーがリーダーの役割を担うことを推奨するカルチャーです。一人ひとりが自分の専門分野でリーダーシップを発揮して、それを結集させれば、組織としての大きな成果につながります。ですので、私の役割は、メンバーが強みを発揮できる環境や制度、モチベーション向上の仕組みを整えることだと考えています。
一人ひとりの強みを正しく把握し、チームとして最高のプレー をするためのフォーメーションを組み立ててメンバーが能力を発揮できる環境を整えること、メンバーの才能を最大限に伸ばして望むキャリアパスをサポートすることこそが重要だと考えています。
ーーリーダーの役割を果たすうえで、どのようなことを大切にしていますか?
徹底したデータドリブンの意思決定を行うようにしています。私たちの職場環境は多様性に富んでいますが、「数字」は最も信頼できる共通言語です。感覚や経験だけに頼るのではなく、データを活用し、客観的な判断を行うことを大切にしています。
ーーデータドリブンな文化が実際の成果につながっているのですね。
データに基づいた意思決定は、企業の成長を加速させる大きな要素です。業務プロセスの効率化や経営戦略の最適化においても、定量的な分析に基づいた判断ができるようになります。
特に成長フェーズにある企業では、変化に素早く対応し、適切な投資判断を行うことが求められます。私たちも、データをリアルタイムで可視化し、経営層だけではなく現場のメンバーもデータを活用できるようにしています。
ビジネス環境が変化し続ける中で、当社の文化の中核は、常に一歩先を目指す姿勢を貫くことです。
ーー誰もがデータを活用できる環境は、どのような効果を生み出していますか?
データに基づく透明性の高い判断を行うことで、組織全体の納得感を醸成できますし、メンバーが主体的に動ける環境の構築にもつながっています。
カスタマーサポートでは、過去の問い合わせデータを分析して事前にお客様の課題を予測することで、より迅速な対応が可能になります。さらに、AIを活用したデータ分析ツールなども社内で提供されていますので、こういったデータを見ながら、営業担当者はお客様に最適なタイミングで最適な提案をするように心がけています。
ーー人材の採用において重視していることはありますか?
多様な人材の採用を積極的に進めており、ジェンダー、年齢、国籍、職務経験、キャリアの長さ、文化的背景を問わず、さまざまなバックグラウンドを持つ方を歓迎しています。私たちは、多様な視点を持つチームこそがより良い意思決定を生み出し、イノベーションを促進すると考えているからです。
また、Oracle NetSuiteでは、すべてのメンバーが公平に成長し、キャリアを築ける環境を整えています。特に、女性のキャリア支援にも力を入れており、メンター制度やリーダーシッププログラムを通じて、誰もが管理職や経営層へとステップアップできる機会を提供しています。
先述した通り、メンバーのキャリア支援は私のリーダーとしてのプライオリティであり、多様な人材が活躍できる環境づくりを全力でサポートしています。
ーーキャリア開発ではどのようなサポートを受けられますか?
新入社員については、オンボーディングバディー制度を導入しています。配属後、最低でも3カ月間、指定されたポイントパーソンが業務上の疑問や相談に対応して、新入社員の早期戦力化をサポートする制度です。
キャリア構築については柔軟性を持たせています。例えば、インサイドセールスから営業職へのキャリアチェンジなど、一つの専門性に限定されない多様なキャリアパスを選択することもできますし、希望に応じてキャリアアドバイザーを指名し、きめ細かなサポートを受けることもできます。
さらに、グローバルメンタリング制度を通じて、国境を越えてシニアリーダーからコーチングを受ける機会も設けています。グローバル展開を視野に入れた人材育成の一環として、非常に価値のある機会となっています。
ーー働き方についてはいかがですか?
当社では、チームのメンバーとマネジメント間の相互理解が深く、ワークライフバランスを実現しやすい環境です。私自身も 、2人の子供を育てながら仕事もこなすという忙しいながらも充実した日々を送っています。
ーー今後、Oracle NetSuiteが目指す姿について教えてください。
先ほども触れましたが、私たちはお客様やパートナーの皆様と 共に成長していくというコンセプトを大切にしています。特に日本市場には、まだまだ大きな可能性が残されています。グローバルの優れた事例を取り入れながら、日本のお客様のニーズをしっかり理解したうえで、最適なソリューションやサポートを提供していきたいと考えています。
日本でNetSuiteの提供を開始して20年目という節目を迎えますが、これからも力強く変革を推進していきます。古くからのメンバーと新しいメンバーの融合で、新たな企業文化も醸成されつつあると感じています。
ーーこれからOracle NetSuiteで働きたいと考えている方へ、メッセージをお願いします。
迷われている方は、まずはご応募ください。私たちは「革新性と安定性を兼ね備えた企業」として、さらなる進化を目指しています。自身の可能性に挑戦したい方、お客様と共に成長していきたい方を歓迎します。
特に重視しているのは、新しいことに取り組む意欲と、自ら課題を見つけて解決していく主体性です。機会は待っているだけでは生まれません。自ら求めて行動を起こせる方たちと、共に働けることを楽しみにしています。
お客様の課題解決を通じて、日本経済の活性化に貢献したい。そんな想いを持つ方々と一緒に、次の20年を創っていきたいと考えています。
【プロフィール】
渋谷由貴(しぶや ゆき)
日本オラクル バイスプレジデント NetSuite事業統括 日本代表 カントリーマネージャー
Oracle NetSuiteのグローバル・ビジネス・ユニットの日本担当バイスプレジデントとして、NetSuiteビジネスの成長とカスタマー・サクセスの推進を中心に、日本における営業戦略とオペレーションの推進を担当。富士通、三井物産でのセールス経験を経て、日本マイクロソフト、オラクルマーケティングクラウドでマーケティング、ビジネスディベロップメント、セールスマネジメントを歴任。DomoではAPJバイスプレジデントとして経営に参画、IPOをリード。前職のAWSでは、リーダーシップチームの一員としてエンタープライズクラウドセールス統括を務め、2023年7月より現職。クラウドとソフトウェア・テクノロジーにおける豊富な経験と、ハイパフォーマンス・チームの構築における強力な実績を持つ。