事業が複数の国、地域および子会社に拡大するに従い、リーダーは、ERPシステムが新しいビジネス・モデルをサポートおよび拡張できるようにする必要があります。これは、今現在の事業に適しているのみでなく、統合されたグローバル企業として、あるいは地域的な事業で細かく分散された組織として、事業の成長をサポートできるシステムを特定することを意味します。この記事では、この決定のための情報を提供する、基本的ないくつかの質問に目を向けます。

どのような種類の財務連結が必要ですか?

本社の財務責任者は、株主および財務当局が必要とする完全な事業概要を提供するために、連結財務情報が必要です。複数の事業所で複数のレポートを作成し、そのすべてを連結する必要があります。グローバルERPシステムにより、連結処理の自動化が容易になり、レポートが複数の手作業を経るときに必然的に忍び寄るエラーを削減できます。

グローバルERPシステムを最大限に活用して財務連結するために、経営幹部は、システムでビジネス・モデルをどのようにサポートするかを検討する必要があります。これには、すべての事業所と子会社がERPシステムの単一インスタンスを実行する完全に統合されたモデル、または多数の地域事業が別々のシステムを実行し、照合のために定期的に本社に連結財務を提供する地域モデル、あるいはその2つを組み合せたモデルがあります。ただし、2番目のシナリオの問題は、全社的に多数の非標準ソリューションが急増することです。これは、複数のローカル・システム間での手動によるデータ転送によって、時間および生産性の損失と照合エラーのリスクの増加につながります。つまり、グローバルERPソリューションは、事業が地理的拡大、製品ラインの拡大、新しい子会社、新しいチャネルなどを経験しているかどうかに関係なく、特定のビジネス・ニーズに適合する拡張モデルをサポートするための十分な柔軟性を備えている必要があります。

ERPシステムで異なる通貨、課税、法的枠組みをどのように処理をするのか?

グローバルERPソリューションの選択に関して、国際的に事業を展開する組織のもう1つの重要な考慮事項は、システムが複数の通貨、税制および法的枠組みに対応できるかどうかです。たとえば、事業が国境を越えると通貨為替レートは大きな要素になります。VATやGSTなどの取引税は、国によって適用が異なります。財務レポートの要件も国ごとに異なります。また、現地の法律の変更は、国際的事業で広範囲にわたって影響を与える可能性があります。

組織に適したグローバルERPシステムは、事業が展開されている国(および今後展開する可能性のある国)で既に有効性が証明されているはずです。このシステムで、地域の違いに単一のインスタンスで自動的に対処し、為替レート、税金および事業規制の変更に応じて機能更新を迅速に実施できるようにする必要があります。

システムはどのくらいの可視性を提供しますか?

効果的な財務連結と税務および会計コンプライアンスの必要性が、グローバルERPシステムへの移行を促進することがよくあります。ただし、このようなシステムのメリットは、財務管理に限定されるものではありません。

グローバルなビジネス管理システムは、サプライ・チェーン管理や在庫管理から顧客関係管理や請求まで、事業の合理化と業務の標準化にも役立ちます。より標準化されたプロセスは、業務のより詳細な制御と、それらの業務に対する本社からの可視性の向上を意味します。

事業に適したシステムにより、柔軟性と分散化を可能にしながら、必要に応じてプロセスを標準化できます。

ERPシステムはどのような種類のカスタマイズを提供できますか?

標準化と同じ次元でカスタマイズを議論するのは奇妙に思われるかもしれませんが、グローバルERPシステムのすべての実装は、特定の事業、場所および目的にあわせてカスタマイズする必要があります。現地の従業員には、ダッシュボードとデータを自国の言語と通貨で表示する必要があります。現地のビジネス・ワークフローの中にはそのままにしておく必要のあるものがあります。その場合は、本社のITサポートがその子会社の変更をすべて実装する必要性に起因する遅延や追加費用はありません。ただし、最終的には、グローバル・レベルへのシームレスな集計と連結が必要になります。

すべての利害関係者は情報の一貫した見解を必要とするため、すべての計算と連結は、同じ基盤となるデータベースを使用して実行する必要があります。グローバルERPシステムのベンダーは、グローバルなレポート要件も満たしながら、複数の言語、通貨およびビジネス・フローのカスタマイズを含む実装を行う必要があります。

ERPシステムは事業の拡大にあわせて拡張できますか?

拡張性とは、要するにグローバルERPシステムが事業の拡大にあわせて事業をどのように可能にし、サポートするかということです。新しい事業の関心ごとにカスタマイズ可能なインスタンスを備えた一元化されたシステムにより、新しい場所でのビジネス・プロセスの確立がより迅速に、より簡単になります。ERPソフトウェアは、事業を制約するのではなく、事業の拡大をサポートする必要があります。

新しいERPシステムはオンプレミスERPシステムと共存できますか?

多くの場合、事業では、ローカルのオンプレミスERPソリューションに多額を投じてきました。ご承知のとおり、システムには大量のレガシー・データがあり、新しいシステムに一晩で単純には移動できません。したがって、グローバル展開を管理するために導入する新しいERPシステムは、以前の本社システムとの共存が不可欠です。2層式の実装により、このような企業では既存のシステムを維持しながら、進行中の業務を中断することなく、新しい子会社や部門により機敏なクラウドベースのグローバルERP機能を導入できます。適切なソリューションにより、2つのERPシステム間の完全な同期が確保されます。

結論

グローバルERPシステムへの移行は困難に思われる可能性がありますが、適切なソリューションと経験豊富なプロバイダの選択が事業の真の成長の可能性を引き出すのに役立ちます。

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