2025年7月23日、東京・ANAインターコンチネンタルホテル東京にて、日本オラクル株式会社主催の「SuiteConnect Tokyo 2025」が開催されました。今年で2回目となる本イベントには、NetSuite導入企業や導入を検討中の経営者・実務担当者, 総勢500名以上が来場しました。基調講演や分科会、デモ展示を通じ、AI時代における業務改革と企業成長のための具体的なヒントが共有されました。
基調講演ではNetSuiteの進化とAI戦略を紹介
オープニングの基調講演で最初に登壇したのは、日本オラクル株式会社 執行役員 NetSuite事業統括 日本代表カントリーマネージャーの渋谷由貴です。渋谷は、NetSuiteが25年以上にわたり“クラウド専業”として進化し、世界で4万2,000社以上に利用されている実績を紹介。今回のイベントを通じて参加者同士が成功体験を共有し、課題解決や成長につなげる場であると語りました。
続いて登壇した日本オラクル株式会社 代表執行役 社長 兼 CEOの三澤敏光は、今後はAI機能を高速で実装し続けていく方針を表明しました。ユーザーはアップデートを通じて自ら手を加えることなく、常に最新のAI機能を活用できる価値を強調します。加えて、「大は小を兼ねない」という方針のもと、中小企業でもAIを迅速に活用できる仕組みが重要であることに触れ、AIのイノベーションを通じてNetSuiteの成功を力強く支えていくというOracleの姿勢を示しました。
そのほか、NetSuiteのAI機能や製品アップデート、日本市場向けの開発動向についても技術責任者らから発表されました。
NetSuite導入と業務変革:JVCKENWOOD、トリドールHD、ちん里うの成功事例
基調講演の後半では、3名のキーパーソンが登壇し、それぞれの立場からNetSuiteの活用事例を紹介しました。
JVCケンウッドの園田剛男氏は、業績と意思決定の改善を目的にNetSuiteを導入した事例を披露しました。業務をシステムに合わせる「Fit to Standard」への取り組みや、社員が日常的にAIに触れる環境を整備するために社内に“AIの学校”を設けたという、業務改革と人材育成を両立させる具体的なヒントも共有されました。
続いて、トリドールホールディングスの磯村康典氏は、複数国の会計基準に対応でき、バージョンアップにも柔軟に対応できる点を評価。グローバル企業が抱える課題を解決するためにNetSuiteを採用した経緯を語りました。
また、ちん里う本店のニコラ・ゾェルゲル氏は、手作業中心だった業務体制から脱却した経緯を解説。在庫管理や製造管理を含む複数の領域でNetSuiteを活用することで、老舗企業がどのようにデジタル化を推進し、事業の効率化を図れるかを示しました。
導入から活用までの現場知を共有
午後の特別講演では、KADOKAWAの役員・夏野剛氏が「テクノロジー時代にも求められる日本企業の競争」をテーマに登壇しました。夏野氏は、日本の「失われた30年」やデジタル革命への出遅れという現状を踏まえつつ、これから日本を立て直し、活力を取り戻すための示唆を参加者に示しました。特に、「想像(イマジネーション)」と「創造(クリエイション)」を新たな価値の源泉と位置づけ、リーダー自身がその実践に献身することの重要性を強調しました。
分科会では、DX推進や生成AIの最新動向、業務効率化をテーマとした講演に加え、NetSuite導入企業による実践事例も紹介。各セッションでは、導入の背景から課題解決のプロセス、運用成果までが具体的に語られ、参加者が自社の課題解決の糸口を見つける機会となりました。
「AI搭載の業務システムOracle NetSuiteによる業務の最大限の効率化と経営革新の未来」では、ERPとAIの連携によるデータドリブンな経営管理や、短期導入を可能にする手法が参加者の関心を集めました。また、「3カ国で一斉導入-クボタのアセアン水環境事業の成長を支えるNetSuite」では、海外事業での業務非統一や内部統制の課題に対し、アセアン3カ国での同時導入によって業務標準化を実現した具体的なプロセスが紹介されました。
「データ×AIで業務はここまで変わる」というテーマでは、NSAWやNSPBを用いたデータ統合・分析の活用法が話題に上りました。Excel中心の管理から脱却しIPOを見据えた経営基盤を構築した中小企業の取り組みや、SkyDriveによる成長企業の業務標準化、チームスピリットによる経理の役割変革など、実務に即した事例が幅広く紹介されました。
各セッションでは、登壇者の具体的な体験や事例に対して参加者から多くの共感や関心が寄せられ、実務に役立つ知見を得る場となりました。
クロージング講演ではDXと経営者の役割に言及
プログラムの締めくくりとして実施されたクロージング講演では、日本オラクルの渋谷をモデレーターに、トリドールホールディングスの磯村康典氏、デジタルシフトウェーブの鈴木康弘氏を迎えたパネルディスカッションを開催。多くの参加者が集まる中、両氏の豊富な実務経験を踏まえ、DXは単なるIT導入ではなく、経営戦略と密接に結びついた業務変革であることが改めて強調されました。参加者に対し、DXを成功させるには経営者の覚悟と明確なビジョンが必要であるという、力強いメッセージが送られました。
クロージング講演後はラウンジにて、ネットワーキングパーティが開催。NetSuiteの関係者や参加者が活発に交流し、盛況のうちに1日のイベントは終了しました。
今後もNetSuiteは、日本市場におけるビジネスパートナーとして、進化を続けてまいります。オフラインイベントとして好評のNetSuite相談会に加え、オンラインイベントも広く展開していく予定です。ぜひ、こうした機会をご活用いただき、皆様の課題やお悩みについてお気軽にご相談ください。