常識をうち破るメガネ専門サイトの次世代戦略をサポートするNetSuite


Oh My Glasses

Company

オーマイグラス株式会社

本 社:

〒105-0014 東京都港区芝3-17-15 
クリエート三田 307

事業内容:

メガネ・サングラス通販サイト
「Oh My Glasses TOKYO」の運
営・管理

代表者:

代表取締役社長 清川 忠康

従業員数:

45名(2022年4月現在)

資本金:

1億円(2022年4月現在)

創 業:

2011年7月15日

Webサイト:

www.ohmyglasses.jp


“NetSuite以外に当社のオムニチャネル構想を実現できるクラウドサービスはありませんでした。” オーマイグラス株式会社 代表取締役社長, 清川 忠康 氏

オーマイグラス株式会社

オーマイグラス株式会社
代表取締役社長
清川 忠康 氏

 2012年の開設から、眼鏡の通販サイトとして常識を次々と覆し、急成長を遂げているOh My Glasses TOKYO (オーマイグラス東京)。このサイトを運営しているオーマイグラス株式会社の代表取締役社長の清川忠康氏は、米スタンフォード大学のビジネススクールで学び、「新しい常識の創造」というビジネスのコンセプトを掲げています。そのオーマイグラス株式会社が、販売チャネルの多様化や新たなビジネスモデルの創造に向けて、NetSuiteを採用し、オムニチャネルへのダイナミックな取り組みを推進しています。

 オーマイグラス株式会社の運営する通販サイトのOh My Glasses TOKYO(オーマイグラス東京)は、これまでオンラインでの販売が難しいと捉えられていた眼鏡業界の常識を覆し、2012年のサイト開設から業績を順調に伸ばし、業界でも注目される存在です。一般的に、視力補正用の眼鏡は、検眼やフィッティングが必要になるため、オンラインでは売れないと考えられていました。しかし、Oh My Glasses TOKYO(オーマイグラス東京)は、日本最大級の品揃えと送料無料という魅力に加え、気になった商品を5本まで5日間無料で自宅で試着できるサービスや提携店舗でのアフターサポートなど、徹底したサービスにより、日本最大級の眼鏡通販サイトとなりました。創業者の清川氏は、UBS証券や経営共創基盤を経て、スタンフォード大学経営大学院に留学し、在学中から米中のスタートアップ企業の経営に関わってきました。そして、2年次の在学中に株式会社ミスタータディ(現オーマイグラス株式会社)を起業しました。その後、業績を順調に伸ばし、2014年11月に株式会社ロフトと業務提携して、「Oh My Glasses TOKYO 渋谷ロフト店」をオープンしました。「ロフト」は、オムニチャネル戦略を進めるセブン&アイ・ホールディングス傘下で生活雑貨を扱うチェーンストアです。この業務提携には、セブン&アイ・ホールディングスのオムニチャネル推進室が深く関わっています。

「以前から、期間限定のポップアップストアとして、当社でも独自にリアル店舗の展開は行っていました。しかし、ロフトでの常設店ははじめての挑戦でした。この常設店に加えて、通販だけではなく卸売のビジネスも本格的に立ち上がっていました。こうした背景から、2014年の前半には当社の販売チャネルの多様化に対応できる基幹システムの再構築が急務となっていたのです」と清川氏は社内の業務システム更新に踏み切った背景について振り返ります。

創業から2014年まで、同社はパッケージ版の財務会計システムと在庫管理システムを運用していました。しかし、ECサイト以外の販売チャネルの拡大と卸売ビジネスを推進するにあたって、在庫や販売などの情報をリアルタイムでタイムリーに活用できる情報基盤が求められていました。その新たな基幹システムを構築するために、2014年6月から同社のエンジニア部門では、オンプレミスとクラウドの両方から、最適な製品やサービスのリサーチを開始しました。

選定の理由:
NetSuite以外に自社のオムニチャネル構想を実現できるクラウドはなかった

 「結論から言えば、NetSuite以外に当社のオムニチャネル構想を実現できるクラウドサービスはありませんでした。それが、最大の理由です」と清川氏はNetSuiteを選んだ経緯を語ります。

オムニチャネルとは、オンラインサイトやリアル店舗などの販売経路や流通経路を統合して、どの販売チャネルからでも同じ商品を同じ価格で購入できるという、次世代のビジネスモデルです。

「当社のビジネスは、取引先が多岐にわたり、販売チャネルもECサイトだけではなく、ロフト店のようなリアル店舗も加わりました。さらに、将来的には提携店をはじめとして既存の店舗ともデータ連携を行って、新たな眼鏡流通のビジネスモデルを開発していく計画もありました。そうした当社のオムニチャネル構想を前提としたときに、既存のパッケージ版の業務システムでは、対応できなくなると分かったのです。そこで、竹本が中心となって、新たな基幹システムの構築に向けた選定を開始したのです」と清川氏は採用の背景を補足します。

新たな基幹システムの選定を推進することになったエンジニアの竹本和彰氏は、その選択のポイントについて、次のように整理します。

「まず、最初の前提はクラウドサービスであることでした。次世代のビジネスモデルの構築を考えたときに、性能や拡張性に限界のあるオンプレミスのシステムでは、事業が拡大していったときに、追随できないと判断しました。次に重視したのは、カスタマイズの柔軟性でした。新たに採用する基幹システムは、オムニチャネル構想の中核となるデータをリアルタイムで処理するための基盤となります。そのため、当社のECサイトをはじめとして、あらゆるシステムやサービスと連携して、柔軟にデータを処理できなければなりません。こうした複数の条件をすべてクリアしたのが、NetSuiteだけだったのです」

選定にあたって同社のエンジニア部門では、NetSuiteのデータベースに項目を追加したり、APIで既存のシステムとデータを連携できるかなども確認しました。そうした事前の検討や検証に半年ほどの時間をかけて、2014年11月にNetSuiteの採用を決定しました。

「我々が求めていたのは、単なる基幹システムとしての機能だけではなく、次世代のビジネスモデルをサポートしてくれるプラットフォームでした。我々のオムニチャネル構想は、販売チャネルや価格の統合だけではなく、眼鏡を中心としたB2Bビジネスのハブとなるサービスの提供にあります。そのためには、すべてのチャネルで扱われるデータを我々の基幹システムで一元管理しなければなりません。その計画に耐えられる唯一のクラウドサービスが、NetSuiteなのです」と清川氏は評価します。

クラウドサービス図

導入の成果:
Restletを活用してNetSuiteとのデータ連携を推進

 「プロジェクトがスタートしてから、データ連携やカスタマイズのために、どの開発フレームワークを採用するか検討しました。その結果、SuiteTalkではなくRestletを使うことに決めました。開発系のアドバイスでは、SuiteTalkの方が事例も多いから、短期間でカスタマイズできるのではないか、という意見もありました。ただ、最終的にはすべてのカスタマイズを自社内で開発していこうと考えていたので、開発者が得意な方を選ぼう、ということになりRestletに決めました」と竹本氏は開発環境の選択理由について話します。

Restlet はアプリケーション連携を実現するための NetSuite のフレームワークです。同社の情報システム部門では、はじめに既存のシステムで稼働している在庫と販売データをNetSuiteで一元的に管理していくためのカスタマイズに着手しました。

「カスタマイズや開発に関しては、オムニチャネル構想を実現していくために、今後も継続して推進していくので、自由度の高い方式を採用するよう判断しました。NetSuiteをフルにコントロールして、我々が望むプラットフォームを構築できると考えたのです」と清川氏は補足します。

開発にあたっては、ピーク時に5名で既存の販売システムや倉庫管理システムとの連携およびNetSuiteのカスタマイズを実装しました。

「既製の販売や在庫システムでは、弊社が行っている試着サービスや眼鏡という商材特有のレンズや度数を管理する我々のビジネスモデルを忠実に実現することが難しいのです。それに対して、カスタマイズが可能なNetSuiteであれば、自社でシステムを開発して組み合わせることで、取り扱う商品に合わせて望み通りのプラットフォームを構築できます。2014年の11月から、約9ヶ月をかけて開発してきましたが、当初予定の80%くらいまでシステムが完成しています」と竹本氏は開発の経過について説明します。

これまでの9ヶ月で、同社がまだ構築に着手していない部分が財務会計でした。その残り20%にあたる未対応の部分に関しては、これから本格的に導入していく計画です。

「当社の決算が6月だったので、財務会計については前の期が終了してから、データを移していく計画でした。在庫と販売のカスタマイズが一段落したら、財務会計の運用に着手していきます。また、NetSuiteの導入プロジェクトは落ち着きつつありますが、当社のプラットフォームは、この11月に新たな進化を遂げます。その進化を通して、次世代のビジネスモデルへと発展させていきます」と清川氏は新たな取り組みについて触れます。

今後の計画:
海外展開も視野に入れた新たなB2Bビジネスモデルを創造していく

カスタマイズも含めて約9ヶ月という短期間でNetSuiteの在庫と販売管理のシステムを稼動させたオーマイグラス株式会社ですが、清川氏によれば今回のプロジェクトは、全体構想の5%ほどの達成率だといいます。

「当社の描くオムニチャネル構想は、日本国内だけではなく海外展開も視野に入れています。そのビジョンを実現するための第一歩が、今回のNetSuiteによる次世代B2Bビジネスモデルのためのプラットフォーム構築でした。おかげさまで通販サイトのOh My Glasses TOKYO (オーマイグラス東京)は、誕生からわずか3年で国内最大級の眼鏡通販サイトに成長しました。しかし、我々のビジネスはまだはじまったばかりです。Oh My Glasses TOKYO (オーマイグラス東京)を通して得られる膨大な購買データや物流データをNetSuiteで一元的に管理し、ビッグデータ分析できるようになったことで、真のオムニチャネルに向けた取り組みをスタートできるのです。

それは、これまでのレガシーなシステムや商習慣では実現できなかった革新的なビジネスモデルです。その全体構想を考えると、今回のプロジェクトはまだ5%ほどしか達成できていません。これからさらに、社内の体制の強化や拡充と合わせて、NetSuiteを我々のオムニチャネル構想に最適なプラットフォームにしていくためのカスタマイズに取り組んでいきます」と清川氏は今後の展望を語ります。

オーマイグラス株式会社では、自らがB2Bを推進するハブとなるビジネスモデルの青写真を描いています。ECサイトからスタートし、国内最大の商品数を実現した同社は、日々増えていく会員数と購買データを分析、活用し、リアルの眼鏡店や流通に情報を発信していく計画です。そして、Oh My Glasses TOKYO (オーマイグラス東京)の顧客が、いつどこから注文しても希望する眼鏡を手に入れられる真のオムニチャネルの実現に向けて、NetSuiteを基盤としたさらなるシステムの進化を加速していきます。

オーマイグラス株式会社

2015年8月取材

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