CRMの概念が登場して以来、規模を問わず様々なCRMアプリケーションが企業に導入されておりますが、皆様の中には、未だ、定着しないCRMシステムに悩まされている方もいらっしゃるのではないでしょうか。最近では、クラウドやASPなどを通して安価に単機能で提供されるものとして導入され、結果として定着しないシステムとして失敗に終わったという話をよく耳にします。なぜ、このような事態に陥るのでしょうか?
営業担当の尻を叩いて売上げを達成する時代は終わりました
営業管理者が各営業担当者のパイプラインを管理、グループや部下などのパイプラインのレビューや四半期ごとの営業予測を強要する。よくある営業管理の場面です。そこで求められるのは、一般的には営業担当から商談を絞り出し、尻を叩いて売り上げを出させることであり、結果として、営業担当は時間もなく疲弊してしまい、訪問することに必死になり、挙げ句の果てには、売り上げを達成できず、予想は勘と経験に依存するため、Forecast(予測)が大きくずれてしまいます。こんなことを繰り返していては、顧客当たりの収益性が下がる一方で、新規開拓もままなりません。
また、経営者、管理部門にとって、Forecast(予測)は正確でなければなりません。従って、パイプラインの確度を高めさせるために、営業担当に対して、大きな声を張り上げることは有益かもしれませんが、もっと重要なことは、通常どのくらいの確率で商談が受注に結び付いているのか、現在の平均値などと比べて高いのか低いのか、低い場合、何が原因であるか早急に究明することです。大声を出すだけでは、収益アップにはなりませんし、それでは常に遅すぎるでしょう。
プロセスの分断に起因する不正やリスク

また、営業担当の見積から注文、受注後の請求書など、プロセスがシステムごとに分断されている場合は、人的なエラーが大量に発生します。サポートについても同様です。営業サイクルに不備があれば当然、受注には結びつかないでしょうし、サポートにおいて積み重なる顧客の不満は、結果として顧客の離反を招きます。また、営業担当の中には、コンプライアンス違反を犯しても営業成績を収めたいという意思が働いてしまい、システムがそれを制御できないが故、さらなる大きな問題を抱えることになります。
顧客不在のまま導入されたCRM
このように顧客不在の単機能で分断されたCRMシステムが、企業活動全体の非効率性を生み、重要顧客を取り逃がし、連続的・永続的な上昇サイクルを妨げる、内部統制の効かないリスクだらけのシステムを生みだす根本原因だったのです。
単機能CRMシステムで良かった時代は、もはや終わりに近づいています。成長が鈍化した市場の中で、顧客を囲い込み、収益率を高め、さらには、新規市場を開拓するためには、顧客を中心に据えたCRMを企業の戦略として、しっかり位置づけ、選定し、導入すべきでしょう。
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