株式会社ハーフェレジャパン

株式会社ハーフェレジャパン

常に最先端の技術、世界でも有数の高品質な製品を追求している機能金物の世界的ブランド「ハーフェレ」。ドイツを中心に世界30カ国以上で事業を展開し、その優れた機能、品質およびデザイン性は、キッチン・家具・建具産業の分野で高く評価されています。1992年11月に設立された株式会社ハーフェレジャパンは、日本における家具金物及びインテリア用品の輸入販売事業を20年にわたり展開してきました。

ハーフェレジャパンは同社が掲げる高い経営目標を達成するために、既存のERPシステムを、NetSuiteのクラウドERPに刷新。グループ会社で初となるクラウドERPの導入に至りました。今回はその経緯と効果について、代表取締役社長のカール・ハーネ氏、ITアシスタントマネージャーの嶋﨑 純一氏にお話を伺いました。

NetSuite導入前の課題

  • 経営目標の実現に向けて、各部門で業務の効率化が迫られた
  • 既存ERPシステムの将来性に不安を感じていた
  • ユーザからのニーズに対応するために、自社開発を強いられた

NetSuite導入後の効果

  • 新規顧客の獲得やより計画性を高めた調達が可能となり、売上が増加
  • 業務拡大に応じた機能拡張ができ、将来性があるERPシステム基盤を構築
  • カスタマイズを駆使した自社開発機能の統合により、ユーザニーズに対応

高い経営目標を掲げる同社の戦略

1992年11月に日本市場に参入してから20年が経過した株式会社ハーフェレジャパン(以下、同社)。同社は惜しまぬ努力により順調に成長を遂げていますが、その道のりは決して楽なものではありません。とくに日本市場の特殊性は同社ビジネスの推進において大きく苦労している点だといえます。同社代表取締役社長のカール・ハーネ氏は同社のこれまでの取り組みについて次のように語ります。

株式会社ハーフェレジャパン
代表取締役社長
カール・ハーネ氏

「一般的に日本市場は業種を問わず海外企業には厳しい市場だと思います。自動車産業でも海外メーカーの市場規模は3~4%程度です。このような厳しい状況は通信業界でも同じことがいえますし、我々の担う金物市場においても同じことです。このため、日本のディーラーやベンダーとの関係を深め、日本メーカーの家具や建具にできるだけ多くの製品を採用していただけるよう働きかけていかなければなりません」
(ハーネ氏)

同社はこのような状況においても、日本市場でのチャレンジを続けています。その一環として取り組んでいることが”ハーフェレ=高機能”というブランディングの訴求です。たとえば、新宿や大阪に開設したショールームを通じた製品のアピールもその1つです。今後も新たな営業拠点を増設することで、より多くのお客様に直接触れていただく機会を増やしていく予定です。また、ホームセンターやスーパーマーケットに新しい部品を紹介することを目的とした展示会への出展も行ってきました。さらに、ハーネ氏のアイディアでもある学生向けデザインコンテストの開催を通じたインテリアデザイナーの育成など、数年先を見据えた活動も行っています。これらに通じることは、多くのお客様に製品の良さを伝えるということだといえます。

その一方で、売上に直結する即時性の高い営業活動の強化も欠かすことはできません。ハーネ氏は同社の今後の成長戦略を次のように語ります。

「当社はさらなる成長を遂げるため、2015年までに売上を倍増するという目標を掲げています。この高い経営目標の達成には、日本の市場ニーズにあわせた“新しい製品の開発”、 “新規顧客の開拓”、そして“新しいチャンネルの開拓”の3つが重要です。そのためにはお客様の声を聴き、新製品開発にフィードバックすることと同時に、多くのお客様との取引を拡大していく必要があるのです」(ハーネ氏)

現状のビジネスでは、外資系企業を中心に部品を直接取扱いしていただくケースもあるため、こうした直接的な取引をより増加させていく必要があります。一方で、国内企業への納入にはディーラーやベンダーとの良好な関係を構築・維持することによる販路の拡大も重要です。このバランスが極めて重要といいます。また、昨今の経済情勢に伴って市場動向も変化していることから、速やかかつ適切な対応が必要となっているのです。

「当社の売り上げは、マンション、戸建て問わず新築物件に連動していましたが、最近ではリニューアル物件でも反響があり、家具やキッチンの入れ替えなどにより需要が高まってきているのです。当社は主に法人、つまりディーラーや住宅メーカーとの取引が多いのですが、今後の成長戦略には、機会を逃さず、対応できるような営業活動がこれまで以上に欠かすことはできません」(ハーネ氏)

このような背景から業務効率の大幅な向上が必要だと感じる同社は、ERPの強化が急務だと感じていました。

既存のERP基盤では業務効率向上に限界

同社は外勤営業の増員に伴う社外からのシステム利用や適切な在庫の確保、レポーティングなどの業務改善を含めた多くの課題を抱えていました。それだけではなく、既存の基幹ERPシステムが採用している海外製ERPパッケージのバージョンが古く、製品サポートと将来性に大きな不安を抱えていたことに加え、サーバの老朽化や災害時におけるディザスタリカバリーの必要性も感じていました。また、既存ERPシステムには機能的な改善を求めることができないために社内の要望にマッチする機能を自社開発した結果、システムが複雑になり、運用負担の高さも問題となっていたのです。

今回ERPシステム刷新にあたり、プロジェクトリーダーを務める同社ITアシスタントマネージャー嶋崎純一氏は次のように語ります。

株式会社ハーフェレジャパン
ITアシスタントマネージャー
嶋﨑 純一氏

「既存のERPシステムベースでは自社開発で社内の要望は満たせつつも、既存のERPシステムがいつまでもつのか不安を感じていました。また、自社開発部分に関してはすでにSQL Serverのバージョンも旧バージョンになっていたため、今後のメンテナンスを考慮すると、これらで拡張された機能も新ERPに統合することが求められました。そのため、根本的な解決には、基幹ERPシステムの刷新が必要となっていたのです。方法としては既存システムと同じiScala Systemへのバージョンアップ、既存システムと同メーカーのEpicor9への移行、そして、Orionなどその他海外のERPパッケージへの検討がなされました。しかし、ベンダーのサポート力と開発力を考慮したところ、これらのERPパッケージを導入には至りませんでした」
(嶋﨑氏)

2006年当初、嶋崎氏は一度NetSuiteを検討していました。しかし、その際にはNetSuiteへの選定はされなかったといいます。

「NetSuiteが日本に進出してきた頃、その先進性に着目し、オンラインの資料請求やメール一括送信の機能をはじめ、ERPとしても一度検討したことがありました。しかし、当時のNetSuiteでは自動倉庫システムとの連携など私たちの要求に十分な対応を取ることができませんでした」(嶋﨑氏)

こうした経緯により、SAP Business Oneの導入を検討することになりましたが、これも概要設計までの実施にとどまりました。この理由について嶋崎氏は次のように語ります。

「当時、ドイツ本社では、独自のERPの開発を予定していました。それをワールドワイドで展開することが方針として決まっていたので、SAP Business Oneの採用までには至らなかったのです」(嶋﨑氏)

プロジェクトはいったん保留となりましたが、ドイツ本社が独自のERP開発からSAP採用に大きく方針転換したといいます。しかし、SAPの全面導入には最短でも3年以上の時間が必要となるため、日に日に高まりを見せる業務効率向上の要求には一刻も早いシステムの改善が必要となっていました。このため、同社は再度本社にERPシステムの刷新を要求。2010年8月にNetSuiteを再度検討、正式に採用することが決まりました。その導入にはCRMでも多くの実績を持つ株式会社アイネットの提案が大きかったといいます。

「以前の検討では資料請求に留めていましたが、提案にあたったアイネットのデモを評価し、NetSuiteを再度検討することになりました。最初はワールドワイドのSAPの全面導入となる3年間もてばよいと思っていたので、初期投資を低くすることを求めました。他社製品では初期導入コストが1,000万以上多くかかりますが、クラウドERPであるNetSuiteではそのようなことはなく、5年、10年を考えれば十分なコストメリットが得られると考えました。もちろんアイネットのサポート力や開発力による柔軟なカスタマイズも選定の大きなポイントになりました」(嶋﨑氏)

NetSuiteにより、前年比10%成長相当を実現

NetSuiteの導入は、アイネットの全面的な支援もあり、2010年9月~10月に要件定義、11~12月に開発及びデータ移行、そして2011年1月にカットオーバーというわずか4カ月という短期間で行うことができました。

導入する前は、CRM機能の充実、CRM-ERPの連携、オンラインからの情報収集といったメリットは感じていた嶋崎氏でしたが、その一方で自動倉庫システムとの連携、データ入力業務、そして反応速度については不安も感じていたといいます。しかし、NetSuiteの導入によって、商談~見積もり~受注~社内発注~Invoice~GRFの連携が可能となり、オンラインから入手したデータのDB化も実現することができました。このことにより、命題となっていた効率的な営業活動の実現に大きく寄与したといいます。また、ITの観点からは、ERP、自社開発に分かれていた機能をひとつのシステムで実現できるとともに、複数存在したデータベースを統合し、一元管理することも可能になりました。導入から1年を経た現在、NetSuite導入には、社内の利用者からも高い評価を得られているといいます。

「NetSuiteによる新ERPシステムの機能は、社内の多くの部門からも高く評価されています。マネジメントはCRMやレポートを自分で活用できるようになりました。とくにダッシュボードはもっとも活用されており、営業活動や在庫の状況がリアルタイムで確認できるようになったことで迅速な判断が可能となりました。また、社内の全体的な業務効率向上にも貢献できており、計画されている今後の機能追加によって、さらに高い評価が得られると考えています」(嶋﨑氏)

株式会社ハーフェレジャパン
発注画面

ハーネ氏もNetSuiteの導入効果と高く評価しています。ハーネ氏はNetSuiteがもたらしたビジネス面での効果について次のように語ります。

「昨年3月に発生した東日本大震災は当社にも大きなインパクトがありましたが、それだけではなく大手のお客様の合併などもあり、今年度は大口のお客様を失っているに等しい状況からのスタートでした。そのような状況ではありましたが、営業効率が向上したことで新規チャンネルや大口の顧客を新たに発掘でき、結果として前年比2%の成長を遂げることができました。これは期初のビジネス情勢からしてみれば10%成長に相当するものです。この達成にはNetSuiteが欠かせませんでした。」(ハーネ氏)

クラウドの利点である機能追加に期待

当初、NetSuiteのカスタマイズは最小限に留める方針だったといいます。しかし、利用者からの要求が強く、自社開発部分を含めてカスタマイズ部分がかなり多くなりました。

「クラウドの場合、バージョンアップや機能追加が施されてもクライアントへのインストール作業や更新作業がないため、機能改善が容易なところが優れていると思います。このため、ユーザである営業部、購買部、総務部の満足度を高めるべく、導入後すぐの2011年1月から業務改善を継続的に実施しています。すでにPhase1.0が2011年5月に、Phase1.5も12月に完了しています。次のステップではあるPhase2.0は2012年3月から着手し、6月に完了する予定です」(嶋﨑氏)

さらに同社は、自社開発部分の実装にとどまらず、ECストアとの連携やスケジュール機能の全社的な活用を検討しています。しかし、これ以外にもNetSuiteに対してクラウドERPならではの期待を寄せています。

「クラウドサービスの利点としては、バージョンアップで機能追加されるため、費用を掛けずに新機能を利用できることです。とくにさまざまなお客様の要求に基づき、NetSuiteのノウハウで開発される新機能は、中小企業には大きなメリットがあります。次のリリースでは開発環境が拡張されると聞いていますので大いに期待しているのですが、日本特有のシステムについてのこれまで以上の積極的な取り組みにも期待しています」(嶋﨑氏)

優れた機能性を持つ金具を提供しつづける同社。その効果が見えないところかもしれませんが、家具やキッチンの機能が損なわれれば大きなインパクトになるため、高い精度と信頼性の観点において極めて重要な“部品”であることはいうまでもありません。今後も優れた“部品”を多くの人々に提供するため、同社の業務改善の向上は留まることはありません。その同社の活動をクラウドERPである、NetSuiteが支えています。

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